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世界一長い木造歩道橋「蓬莱橋」の魅力

世界一長い木造歩道橋

ロケ地としての知名度はバツグン!

伝統の技と先人の情熱 ぬくもりを感じる木造の橋。全国には守られてきた木造の橋があります。伝統の技が、強くて柔らかい姿を継承し、自然に溶け込む造形が美しい。

その中でも1879年(明治12年)に架けられたのが「蓬莱橋」は、はるか遠くまで真っすぐに伸びる姿は圧巻。

現在の橋の橋脚こそコンクリートパイルですが、梁の上に3本の台持木を置き、桁木、均し木をのせて板を敷き、ボルトで止めるというシンプルな構造のようです。

景観のため板で囲った橋脚。素晴らしいの一言です。

現在では数少ない賃取橋で、無人ですが通行料(100円)を写真ではわかりにくいですが料金表の上にある小さい穴に入れて渡ります。古い橋だから維持費代かなと思います。朝早くあら見回りの方がチェックしていましたね。安心して観光できます♪

横から見る橋も素晴らしい!(左写真の横には無料の駐車場があります。)

右の写真は、少し歩いたところで振り返った一枚。朝9時頃から歩いていますが、

通行幅2.4mで欄干の高さは約50cmと低く、解放感のある橋ですが、強い風が吹くときはゆっくり歩いてください。

写真では水が少なかった大井川ですが、過去には台風で何度も増水で橋脚が流失・修復を繰り返しています。

橋の上に「ど真ん中」の文字。

「まだ真ん中?」と思う?それとも「もう真ん中?」と思う?

本当に真っすぐなので。この「ど真ん中」の文字は何故か嬉しかった。

天気に左右される木造歩道橋。あちこちに補修が必要目印がありました。駐在されている方が営業前に点検していましたね。観光客の人にもわかるように目立つ様に赤のスプレーで。

蓬莱橋を渡ると雄大な大井川の河原が眼下に広がります。南の牧之原台地に向かって歩きます。

よく晴れた日、橋の中ほどでは美しい富士山が望めます。この日はうっすらと富士山が見えましたが、よく見える季節に富士山を見に来たい気持ちになります。また日没時では夕日がとてもきれいで景色も抜群の様です。

大井川には現在2本の橋がかかっています。鉄筋コンクリート製の新橋である島田大橋と木造橋「蓬莱橋」です。右写真に写る橋は「島田大橋」です。

牧之原台地の開拓農民らの出資により建てられ、架設後の橋は大井川の氾濫で幾度も被害を受け修復されてきた蓬莱橋。現在も守られています。

一度来てみたかった大井川にかかる「蓬莱橋」語呂合わせから、「全長897.4mヤクナシ=厄無し」「長い木の橋=長生きの橋」。と伝えられているそうです。

全長897.4m、通行幅2.4mの昔懐かしい木造歩道橋を渡り小高い丘へ。

蓬莱橋を渡り切ったら小高い丘へ

蓬莱橋を渡り切ると、「蓬莱七福神の小径」、いわゆる散策路があります。

<愛和の鐘>

1つ鳴らしてあなたに愛を
1つ鳴らして仲睦(なかむつ)まじく
1つ鳴らしていつまでも
三つ以上は無意の鐘
尚打の鐘は危惧の半鐘

<長寿の鐘>

蓬莱に 不死の仙薬 無けれども
長生き橋(長い木橋)に あやかりて
長寿祈願の 鐘 一つ打つ

小高い丘から見た蓬莱橋

江戸時代、幕府がある江戸防衛の目的から架橋や渡船は許されておらず、東海道最大の難所として知られていた大井川を渡るには一苦労であり、お金があるものが川越人足を使ったりして渡っていた。

だが、1879年(明治12年)旧幕臣が茶畑として開拓した牧之原台地と、東海道の島田宿を結ぶためようやく橋が架けられ、それが蓬莱橋です。

蓬莱橋はすべて木製の橋であったが、架設後の橋は災害や川の増水で幾度も被害を受けたため、1965年(昭和40年)に橋脚部分だけはコンクリート製にする改造を受けており、完全な木造建築ではなくなりました。

「蓬莱橋」という橋名は、静岡藩知事でもあった徳川家達が、かつての家臣たちの激励のために訪れた時に、牧之原台地を宝の山を意味する「蓬莱山」に例えたことが名前となりました。

無料の駐車場

駐車場は蓬莱橋周辺に第一駐車場、第二駐車場があります。
第一駐車場は、普通車26台が駐車できます。
蓬莱橋前の交差点を大井川の上流に向かって100mほど進み、信号機がない三叉路を右折。すぐに第一駐車場です。(駐車料金は無料です。)

<豆知識>

日本にはいくつかのこだわった形の木造橋があります。

山口県岩国市にある木造の橋「錦帯橋(きんたいきょう)」
石造りの橋脚の間を渡る木造のアーチが、迫力があって美しいです。

山梨県大月市にある木造の橋は、桃太郎伝説の残るその名も「猿橋」。谷が深く橋脚がたてられないため、両岸から張り出した四層のはね木によって橋を支える珍しい構造で、深い渓谷を猿が弓のように連なって橋をつくり渡っていた様子をヒントにしたともいわれています。

京都府南部流れる木津川に架けられた木造橋上津屋橋あえて橋板を流してしまう、日本最大級の木橋  

最大の特徴は、川が増水すると、流されてもかまわないという設計で造られていること。
増水時に橋桁が水面に浮き、いかだのように流れることで水の圧力を受け流し、橋全体の崩壊を防ぐ。ワイヤーロープで橋桁と橋脚とが繋がれているため、ロープを引き上げるだけで橋桁を橋脚の上に戻すことができ、復旧にかかる時間を短縮できるというもの。

青森県鶴田町にある津軽富士を望み、湖に浮かぶヒバの木造の橋「鶴の舞橋」三連太鼓橋

日本一長い三連太鼓橋「鶴の舞橋」として架けられました。全長300メートルもの三連太鼓橋はぬくもりを感じさせるような優しいアーチをしています。ただ老朽化による補修工事のため、令和5年9月1日から令和8年度にかけて大規模改修を実施しています。それに伴い、一部期間、鶴の舞橋は全面通行止めとなります。
なお、通行止め期間中も、鶴の舞橋の見学は可能です。